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2016年5月22日 (日)

ついに東京裁判史観か!? (安倍晋三氏の歴史認識)

 

 これまでにも度々、当ブログ上では、安倍晋三氏の「歴史認識」の問題について取り上げて来たが(「資料:いわゆる「従軍慰安婦」問題をめぐる、安倍晋三氏発言と安倍内閣見解の推移」、「安倍晋三氏の完全なる転向(米議会演説と「歴史認識」)」等を参照)、新たな展開があったので記録にとどめておきたい。

 5月18日の国会での党首討論の際に、安倍晋三首相は明確に、かつてのわが国が「侵略」の主体であり、「他国を踏みにじる行為」の主体であったとの認識を示したのである。

 

 民進党の岡田代表との党首討論の中での実際の安倍氏のお言葉はというと…

 

  戦前の反省の中から他国を侵略しない。そういう状況を作らないように、貢献していくことが大切だ。『当たり前』と言えば、それがなくなるわけではない。当たり前にするには、その努力をしなければならない。その中で、国民の命と、そして幸せな暮らしを守るために、私たちの責任を果たさなければならない。われわれの憲法草案においても、言わば国連憲章に書いてある考え方、平和主義が貫かれている。つまり、必要な自衛の措置しかとらない。侵略とか、戦闘的な、攻撃的な侵略、あるいは他国を踏みにじる、そういうことはこれから二度としない。そして、二度と戦争の惨禍を繰り返さないというのが、私たちの考え方であり、平和主義だ。
     (産経新聞 2016/05/18 18:57)

     → http://www.sankei.com/politics/news/160518/plt1605180036-n4.html

 

 この産経新聞記事によると、安倍氏は岡田氏を相手に、

  戦前の反省の中から他国を侵略しない。
  そういう状況を作らないように、貢献していくことが大切だ。

  侵略とか、戦闘的な、攻撃的な侵略、あるいは他国を踏みにじる、
  そういうことはこれから二度としない。
  そして、二度と戦争の惨禍を繰り返さないというのが、私たちの考え方


…と述べた。

 もちろん「産経」の記事なので、この首相のお言葉は「サヨク・マスゴミ」の「捏造」なんかではないはずだ。

  かつては「他国を侵略」し、
  「他国を踏みにじる」行為をしたが、
  そういうことはこれから二度としない

 安倍氏は、このような認識を披歴したことになるのだが、 「産経新聞」は(そして安倍政権の熱烈な支持者の方々は)安倍氏が何を言ってしまったのか、 理解が出来ているのであろうか? (そもそも当人は自分の言ってしまったことを理解出来ているのだろうか?)

 安倍氏が披瀝したのは反日的な「東京裁判史観」ってヤツだと思われるのだが…

 「日本会議」の皆さんのご意見が聞いてみたいところではある。

 

 「日本会議」的に致命的なのは、

  侵略とか、戦闘的な攻撃的な侵略、あるいは他国を踏みにじる
  そういうことはこれから二度としない

 これでは、「一度はやった」という話になってしまう。

 「近現代史の真実」に基づき、大東亜戦争(いわゆる「先の大戦」)が大日本帝國による「自衛戦争」であり、「アジア解放戦争」であったと主張するのであれば、いずれにせよ大日本帝國の戦争が「侵略戦争」ではなかったと主張しようとするのであれば、正しい言い方は、

  侵略とか、戦闘的な、攻撃的な侵略、あるいは他国を踏みにじる、
  そういうことはこれからもしない

 こうでなくてはならない。

 

 しかし、安倍首相は明言したのである。

 

  戦前の反省の中から他国を侵略しない。
  そういう状況を作らないように、貢献していくことが大切だ。

  侵略とか、戦闘的な、攻撃的な侵略、あるいは他国を踏みにじる、
  そういうことはこれから二度としない。
  そして、二度と戦争の惨禍を繰り返さないというのが、私たちの考え方

 

 安倍氏のこの言葉を深く味わっておきたい。

 

 

 

 

 

(オリジナルは、投稿日時 : 2016/05/20 20:39 → http://www.freeml.com/bl/316274/275619/

 

 

 

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