« ネコ型のAI(人工知能)研究の成果 | トップページ | 昭和11年のシンデレラ(シボレーのシンデレラ) »

2016年4月22日 (金)

防災担当内閣府副大臣としての松本文明氏の職務

 

 

  熊本地震の現地対策本部長を務めていた松本内閣府副大臣は、政府とのテレビ会議で自身らに対し食料の差し入れを求めたことを認め、陳謝しました。

  「テレビ会議を使って自らへの差し入れを求めたことは批判を招くのではないか」(民進党 高井崇志衆院議員)

  「大変申し訳ないという思いも一方であります。バナナでもおにぎりでもいいです、一口でもいいですから、なんとか差し入れをお願いできませんかというお願いをしたことは事実であります」(松本文明内閣府副大臣)

  松本副大臣は、熊本県の要望などを伝えるための政府とのテレビ会議で、自身や現地対策本部の職員に対する食料の差し入れを求めたことを認め、陳謝しました。一方で松本氏は、職員が1日何も食べていない状況だったとして、「夜を徹して懸命に働いている人たちの健康管理も大きな責任の一つ」だと釈明しました。

  今回の松本氏の言動には、与党内から苦言が出ています。

  「その電話会議の内容は全く残念だと思う」(公明党 漆原良夫中央幹事会会長)

  漆原氏は、このように述べたうえで、「本当に寄り添う気持ちで国会議員や役人は現場に行かなければ」と指摘しました。(21日14:57)
     (TBS系(JNN) 2016/04/21 20:48 最終更新:4月22日(金)6時11分)

 

 

 

 4月14日の地震発生後に熊本入りし、現地対策本部長として政府と被災地との連絡調整役を担っていた、松本文明内閣府副大臣の言動に対する野党(民進党)による批判も与党(公明党)による批判のどちらもが心情論でしかなく、メディアによる報道も含めて、問題の本質(それもかなり深刻な)が理解されていないように見える。

 

 この問題で重要なのは、日本政府の現地対策本部が自らの食料を準備することを怠っていたという事実にある。これまで(消防や警察との比較において)災害派遣時の自衛隊の優位さの根拠とされていたのは、自衛隊が有する現地自活能力であった(ただし、現在では、緊急消防援助隊も警察の広域緊急援助隊も自活型組織へと変化している)。要するに、今回の熊本地震に際しての日本政府現地対策本部長たる松本文明内閣府副大臣がまったく無自覚に自ら明らかにしてしまったのは、政府の現地対策本部が現地自活能力を欠いた組織であった(一口のバナナもおにぎりもなかった!)というお粗末な事実なのである。

 

 

 ちなみに、別の報道によれば、

 

  現在の「内閣府副大臣」の役職については、サイト上にアップした動画の中で、次のように語っていた。

  「内閣府副大臣として私の管轄はとても広いんです。まず河野大臣のもとで防災担当をやっています。災害が起きたときにどう対応するのか、きちっと計画をつくり、訓練を重ねて、想像力を逞しくして、どういうことが起こった時にどう動くべきか、準備を万般怠らないようにしなければならない。

  首都圏や都市部は防災に関する関心が大変高い。しかし、『そんなことはうちの地域では起こらないだろう』という地域では考えられていないという現実がたくさんあります。災害は忘れたころにやってくる、地震や火山の爆発がなくても豪雨、異常気象というのはいつどこであってもおかしくないという状況ですから、そういったことについての関心度を高め準備を進める。全国を回ってみて感じる落差をどう詰めていくかが緊急の課題です」
     (BuzzFeed Japan 2016/04/22 06:30)

 

 松本内閣府副大臣は自身のサイト上で、「防災担当」としての自身の任務について、「災害が起きたときにどう対応するのか、きちっと計画をつくり、訓練を重ねて、想像力を逞しくして、どういうことが起こった時にどう動くべきか、準備を万般怠らないようにしなければならない」と語っていたようだが、残念なことに現実の松本氏には、「想像力を逞しくして、どういうことが起こった時にどう動くべきか、準備を万般怠らない」こと、つまり災害時の政府現地対策本部の自活能力の準備・確保の必要性への想像力を持つことは難しかったようである(保守を標榜する政党の政治家として、兵站を無視して戦争をした、この国の伝統を受け継ごうとしたわけでもあるまい)。

 

 

(以下、〔追記:2016/04/29〕では、地震発生から松本氏が政府現地対策本部長の職務を解かれるまでの時系列と、政府現地対策本部が準備した(実際には準備がなかった)糧食の実情を、〔追記:2016/05/16〕では、政府現地対策本部長が「ローテーション」による職務である事実の詳細と、現地対策本部設置の際の糧食準備の実態を再確認してあるので、問題の所在を理解していただく上で、ぜひ〔追記〕部分にも目をお通し願いたい)

 

 

 

 

〔追記:2016/04/29〕

 各社の報道と内閣府防災担当大臣(つまり松本文明氏の上司)の河野太郎氏の公式サイトにより、問題の時系列を確認しておきたい(特に松本文明氏の「おにぎり大臣」と揶揄される原因となった言動と、安倍総理による屋内避難指示問題については太字で引用した)。

 

 まず、「4月14日午後9時26分、熊本県で震度7の地震が発生」(河野太郎公式サイト)したのを受け、「午後11時25分、内閣府大臣官房審議官以下4名の内閣府情報先遣チームを現地に向けて出発させ先遣チームは内閣府から入間の自衛隊基地に向かい、自衛隊機で熊本空港に)」ると共に、「松本文明内閣府防災担当副大臣を団長とし、内閣府、警察庁、消防庁、防衛省からなる政府調査団10名の派遣を決め」ており、翌15日の「午前3時ごろ、先遣チームが現地に到着、情報の集約をはじめ」、防災担当内閣府副大臣の松本文明氏を含む一行は「午前8時50分頃、政府調査団、福岡空港到着。自衛隊ヘリで益城町上空を視察しながら午前10時40分、県庁に到着」している。

 続いて「午前11時30分頃、8号館オペレーションルームで熊本県庁に到着した松本副大臣からテレビ会議で報告を受け」、「15時47分、益城町役場にいる松本副大臣から報告が入」っている。

 

 また、「午前11時15分、官邸の総理執務室でここまでの情報を集約して総理に報告し、総理からは屋外に避難している人を確実に今日中に屋内に収容せよという指示がありました」とも記されており、安倍氏自身が「屋内」への「避難・収容」の指示をしていたこともわかる。

 

 

 しかし、翌16日午前1時25分ごろになってマグニチュード7.3、震度7の「本震」が熊本地方を襲う。

 政府現地対策本部長である松本氏の率いる政府調査団は、「16日未明の本震後、県庁の食堂が使えず、水も電気もガスも止まり、職員は固形物を口にできず、水やお茶などでしのいだ」(日刊スポーツ 2016/04/22 09:33)、あるいは「水、電気、ガスがストップしている状態ですから、各職員が持って行っている自前の食料、カップラーメン等々が全くできないという状況」、「2度目の震災が被害が起こった日は、口の中に食料らしい固形物は入っていないという状況」(朝日新聞デジタル 2016/04/21 18:37)に陥ってしまう。

 松本氏は「政府と県を結ぶテレビ会議で河野氏に「食べるものがない。これでは戦えない。近くの先生(国会議員)に差し入れをお願いして欲しい」と要請」するに至る。そして「河野氏が手配し、熊本県関係の議員4人の事務所からおにぎりが届けられた」(朝日新聞デジタル 2016/04/21 05:03)との経緯であった。

 

 あらためて明らかになったのは、政府現地対策本部が陥った「水、電気、ガスがストップしている状態ですから、各職員が持って行っている自前の食料、カップラーメン等々が全くできないという状況」である。驚かされるのは「各職員が持って行っている自前の食料、カップラーメン等々」との記述であろう。政府現地対策本部が携行した非常用食品が「各職員」の「自前」であり、しかも「水、電気、ガスがストップしている状態」での食用に適さないものであったとの事実なのである。

 政府には、災害時現地対策本部用非常食の組織的準備がなかったことが明らかになっただけでなく、震災対応に派遣された「各職員」が「水、電気、ガスがストップしている状態」を想定することもなかった事実までもが明らかになってしまったのである(度重なる地震災害を経験した現在では、その「想定」が災害時の非常食準備の常識となっているのだとばかり思っていたが)。

 これが安保法制を推進し、緊急時対応能力の必要を声高に叫ぶ政権の災害時現地対策本部の実情なのである(松本副大臣の「食べるものがない。これでは戦えない」との切実な言葉は、政府現地対策本部の糧食の準備のお粗末さを自ら暴露したものとして読み取られるべきである)。

 

 

 また河野防災担当相は、「全国知事会を代表して新潟の泉田知事から、家屋の応急危険度判定に必要な人材を、知事会で協力して熊本に大至急、送りだすことを決めたと連絡があ」った事実を記し、更に「新潟地震などの経験から、強い余震が続く場合、余震で家屋が崩壊する場合もあり、応急危険度判定を至急、行うことが必要になるが、そのためにはかなりのマンパワーが至急、必要になるだろうという知事さんたちの経験」にも言及している。

 最初の地震(4月14日午後9時26分)の「翌日」(午前11時15分)の段階での「総理からの避難者の屋内収容の指示」の適切性も問われるべきであろう。確かに16日のマグニチュード7.3、震度7の「本震」の予測は困難であったにしても、余震が続く時点(例えば、4月15日午前0時03分には震度6強の余震)での(現地を遠く離れた官邸での)「避難者の屋内収容の指示」の判断には疑問が残る(その性急さ、あるいは不用意さにである)。総理は「新潟地震などの経験=強い余震が続く場合、余震で家屋が崩壊する場合もあり」から学んでいないのではないのか?との疑いを持たざるを得ない。

 安倍氏は「本震」での、「屋内」に「避難」したが故の犠牲者に責任を感じるべきだと、私は思う。

 

 

 

《資料》

  松本氏は、16日の「本震」の後、政府と県を結ぶテレビ会議で河野氏に「食べるものがない。これでは戦えない。近くの先生(国会議員)に差し入れをお願いして欲しい」と要請。河野氏が手配し、熊本県関係の議員4人の事務所からおにぎりが届けられたという。本来は県側の要請と政府の対応を調整する場であるテレビ会議を使って、自身への差し入れを求めたことは批判を招きそうだ。
  松本氏は屋外避難者をめぐって松本氏と蒲島郁夫知事の考えがすれ違う場面もあったという。蒲島知事は16日の会見で、被災者が余震による建物倒壊を恐れて屋外に避難する中、松本氏から「なんで屋内(避難)じゃないの」と尋ねられたことを明かし、「(松本氏は)分かっていない」と不快感を示した。
     (朝日新聞デジタル 2016/04/21 05:03)

 

  (熊本地震の本震後、現地対策本部長としてテレビ会議で自分たちへの食事の差し入れを要請していた問題について)大変申し訳ないという思いの一方であります。水、電気、ガスがストップしている状態ですから、各職員が持って行っている自前の食料、カップラーメン等々が全くできないという状況でありました。私は職員の肩をたたきながら、「食事はできているかい」「大丈夫か」――。こういうような声をかけて来ました。2度目の震災が被害が起こった日は、口の中に食料らしい固形物は入っていないという状況で働いたわけであります。
  テレビ会議で(河野太郎・防災)大臣から「他に困っていることはないか」という優しい問いかけに対して、私が「バナナでもおにぎりでも良いです。何とか差し入れをお願いできませんでしょうか」というお願いをしたことは、事実であります。現地対策本部長として、私の部屋の中で懸命に夜を徹して働いている人たちの健康管理、これも私の大きな責任の一つだ。こう考えております。(21日の衆院総務委員会で)
     (朝日新聞デジタル 2016/04/21 18:37)

 

  熊本地震で、現地の政府対策本部長を務めていた内閣府の松本文明副大臣が、震災対応を協議する政府とのテレビ会議で、職員への食料の差し入れを求めていたことが分かった。
  松本氏は21日、衆院総務委員会で「大変申し訳ない」と陳謝する一方、現地の食糧不足の実態を明かした。16日未明の本震後、県庁の食堂が使えず、水も電気もガスも止まり、職員は固形物を口にできず、水やお茶などでしのいだと強調。「困っていることはないかと問われ、この状況では、本部の人間は何も口にできない。バナナでもおにぎりでも、差し入れをお願いできないかと申した」と述べた。松本氏は20日、わずか5日で本部長を交代となった。
     (日刊スポーツ 2016/04/22 09:33)

 

 4月14日午後9時26分、熊本県で震度7の地震が発生しました。
  防災担当大臣は、全国で震度6弱あるいは都内で震度5強の地震が起これば直ちに官邸のオペレーションルームに参集することになっています。

  同時に内閣府の防災部局は8号館3階にオペレーションルームを立ち上げ、官邸と連絡を取りあいながら情報の集約、被災地への支援をはじめます。
  午後9時33分、参集の連絡を受け、9時40分に官邸に入りました。
  午後9時40分、警察庁は、広域緊急援助隊の出動及び待機を指示。
  午後10時07分、震度6弱の余震。
  午後10時10分、私が本部長となる政府の非常災害対策本部を設置しました。
  警察庁は、警察庁次長を長とする非常災害警備本部を設置。
  午後11時21分、「熊本県熊本地方を震源とする地震非常災害対策本部会議」を官邸4階大会議室で開催しました。
  
午後11時25分、内閣府大臣官房審議官以下4名の内閣府情報先遣チームを現地に向けて出発させました。先遣チームは内閣府から入間の自衛隊基地に向かい、自衛隊機で熊本空港に向かいました。
  松本文明内閣府防災担当副大臣を団長とし、内閣府、警察庁、消防庁、防衛省からなる政府調査団10名の派遣を決めました。

  4月15日午前0時03分、震度6強の余震。
  午前3時ごろ、先遣チームが現地に到着、情報の集約をはじめました。
  午前5時、警察は、発災直後から行っていた被害情報の収集、救出救助、避難誘導などの活動に加え、交通部門、生活安全部員による益城町内のパトロールを開始。
  午前6時30分、内閣府大臣室で防災、警察の情報を集約。避難所352か所、避難者数24,458名との報告。
  熊本県警830人、警察災害派遣隊1085人、ヘリ5機、救助犬4頭出動中。
  午前7時05分、官邸の総理執務室で総理に集約された情報を報告。
  午前8時05分、第2回地震非常災害対策本部会議を官邸の4階大会議室で開催。死者9名が確認され、避難所505か所、避難者数44,449名に。
  午前8時25分、閣議。
  午前8時50分頃、政府調査団、福岡空港到着。自衛隊ヘリで益城町上空を視察しながら午前10時40分、県庁に到着。
  全国知事会を代表して新潟の泉田知事から、家屋の応急危険度判定に必要な人材を、知事会で協力して熊本に大至急、送りだすことを決めたと連絡がありました。
  
新潟地震などの経験から、強い余震が続く場合、余震で家屋が崩壊する場合もあり、応急危険度判定を至急、行うことが必要になるが、そのためにはかなりのマンパワーが至急、必要になるだろうという知事さんたちの経験から、素早いアクションにつなげていただきました。
  午前11時15分、官邸の総理執務室でここまでの情報を集約して総理に報告し、総理からは屋外に避難している人を確実に今日中に屋内に収容せよという指示がありました。
  午前11時30分頃、8号館オペレーションルームで熊本県庁に到着した松本副大臣からテレビ会議で報告を受けました。

  熊本県から応急危険度判定に必要な人材の要請があり、すでに知事会が動いてくれていることを伝えるとともに、総理からの避難者の屋内収容の指示を伝えました
  13時、総理執務室で総理に集約した情報を報告。屋外避難者は解消できる見込みであることをお伝えしました。
  15時47分、益城町役場にいる松本副大臣から報告が入りました。
  16時00分、第3回地震災害対策本部会議を官邸4階大会議室で開催。
  警察、消防、自衛隊による行方不明者等を捜索するローラー作戦が一巡を終了、新たに家屋等の下敷きになっていた人も発見されず、行方不明者もなし。
  全ての要避難者のための避難場所も確保完了。
  救命救助の段階から生活支援、生活再建の段階へ。
  停電は今日中、ガスは明日中に復旧を目指します。
  現地の物流の要でもある国道443号線は、明日までに道路の陥没を修復し、暫定でも通れるように突貫工事。
  益城町の中でも避難者が多い地域はパトカー85台を出して、生活安全部門、交通部門などでパトロールに当たります。
  避難所には必要に応じて女性警察官を配置します。
  18時45分、現地対策本部の松本副大臣から、熊本県との調整会議の結果などについての報告。
  19時30分頃、官邸のオペレーションセンタ―で情報を集約、
  20時00分頃、総理、官房長官に報告。
  消防、警察、自衛隊のローラーは2巡終了。行方不明者などなし。
  明日、7時半から警察1000人体制と消防で3巡目のローラーを開始します。
  避難所への水、食料、毛布などはそろいつつあります。民間企業からの物資の支援も始まりました。
  益城町は水道を明日、流してみて漏水場所を発見し、トイレが使えるようにしてみますが、飲料には適さない可能性があります。
  家屋の応急危険度判定を今後、1週間程度で実施していきます。
     (衆議院議員 河野太郎公式サイト 2016/04/15 )

 

 

 当該の問題が大筋において「朝日新聞の捏造」ではないことを確認するために、産経新聞と共同通信の記事も以下に引いておく。

 

  熊本地震の政府現地対策本部長を務めていた松本文明内閣府副大臣は21日の衆院総務委員会で、熊本県庁で行われた政府とのテレビ会議で河野太郎防災担当相におにぎりなど食料の差し入れを要請したことを明らかにし、「大変申し訳ない」と陳謝した。民進党の高井崇志氏の質問に答えた。
  21日発売の「週刊文春」が、松本氏が県庁職員に対し「救援物資は足りているんだから文句は言わせない」「こんな飯で戦えるか」などと発言したと報じたことについては、それぞれ「記憶にない」「事実無根」と否定した。
  高井氏はまた、現地対策本部長が松本氏から酒井庸行内閣府政務官に交代したことを「事実上の更迭ではないか」とただしたが、松本氏は「更迭とは一切考えていない」と述べた。
     (産経新聞 2016/04/21 17:13)

 

  熊本、大分両県で相次ぐ地震で政府の現地対策本部長を務めていた松本文明内閣府副大臣は21日の衆院総務委員会で、政府と熊本県が対応を話し合うために使うテレビ会議を通じ、河野太郎防災担当相に自身らへの食事を差し入れるよう要請していたとして陳謝した。
  民進党の高井崇志氏が「テレビ会議を使って自らへの差し入れを求めたことは批判を招くのではないか」と追及したのに対し、松本氏は「大変申し訳ない」と語った。
  菅義偉官房長官は21日の記者会見で「食料が不足し、そうしたことがあったと承知している。誤解を与えることで陳謝したと思う」と述べた。松本氏の交代は更迭ではないと強調した上で「時期が来たら(再び)現地入りし、指揮を執ってもらいたい」と指摘した。
  政府は20日、体力的な問題などを理由に現地対策本部長を松本氏から酒井庸行内閣府政務官に交代した。
  松本氏は16日、テレビ会議で河野氏に「みんな食べるものがない。これでは戦うことができない。近くの先生(国会議員)に何でもいいから差し入れをお願いしてほしい」と述べた。
     (共同通信 2016/4/21 22:57)

 

 

〔追記:2016/05/16〕

 現地対策本部長職が三週間に一回(一週)の「ローテーション」によるという政府現地対策本部運用の実態と、政府現地対策本部が災害現地のコンビニ利用に期待し、自らの糧食の準備なしに現地入りした事実を以下の報道に基いて確認した。

 

  熊本、大分両県で相次ぐ地震で政府の現地対策本部長を務めていた松本文明内閣府副大臣は21日の衆院総務委員会で、政府と熊本県が対応を話し合うために使うテレビ会議を通じ、河野太郎防災担当相に自身らへの食事を差し入れるよう要請していたとして陳謝した。
  民進党の高井崇志氏が「テレビ会議を使って自らへの差し入れを求めたことは批判を招くのではないか」と追及したのに対し、松本氏は「大変申し訳ない」と語った。
  菅義偉官房長官は21日の記者会見で「食料が不足し、そうしたことがあったと承知している。誤解を与えることで陳謝したと思う」と述べた。松本氏の交代は更迭ではないと強調した上で「時期が来たら(再び)現地入りし、指揮を執ってもらいたい」と指摘した。
  政府は20日、体力的な問題などを理由に現地対策本部長を松本氏から酒井庸行内閣府政務官に交代した
  松本氏は16日、テレビ会議で河野氏に「みんな食べるものがない。これでは戦うことができない。近くの先生(国会議員)に何でもいいから差し入れをお願いしてほしい」と述べた。
     (共同通信 2016/4/21 22:57)

 

  政府は2日、地震対応のため熊本県に設置している現地対策本部の本部長を、同日付で内閣府の酒井庸行政務官から牧島かれん政務官に交代すると発表した
  政府は被災地の状況報告などのため、本部長を定期的に交代させる方針。現地対策本部は4月15日に設置し、松本文明内閣府副大臣が最初の本部長を務め、同20日に酒井氏に引き継いでいた。
     (産経新聞 2016/05/02 12:36)

 

  内閣府は8日、熊本地震の現地対策本部長を、牧島かれん内閣府政務官から松本文明・内閣府副大臣に交代すると発表した。松本氏は4月15日から20日にも本部長を務めており、2度目の就任となる
  松本氏は先月16日に震度7の「本震」が発生した後、政府と県を結ぶテレビ会議で河野太郎防災相に自分たちへの食事の差し入れを要請し、衆院総務委員会で「大変申し訳ない」と陳謝した。内閣府は再任の理由について「現地対策本部長はローテーションで務めている」としている
     (朝日新聞デジタル 2016/05/08 19:13)

 

   内閣府は15日、熊本地震の対応に当たる現地対策本部の本部長を、松本文明内閣府副大臣から酒井庸行内閣府政務官に交代すると発表した。酒井氏は今回が2回目の就任となる。
     (日本経済新聞 2016/05/15 19:05)

 

 

 熊本地震に伴う日本政府現地対策本部長は、

  4月15日~4月20日 : 松本文明 内閣府副大臣

  4月20日~5月2日 : 酒井庸行 内閣府政務官

  5月2日~5月8日 : 牧島かれん 内閣府政務官

  5月8日~5月15日 : 松本文明 内閣府副大臣

  5月15日~      : 酒井庸行 内閣府政務官

…という「ローテーション」により交代を繰り返す職務となっている。

 政府は「被災地の状況報告などのため、本部長を定期的に交代させる方針」と説明しているが、現地の対策本部のトップを交代勤務(三週間のうち一週間だけ現地滞在)で良いとする発想には驚かされる。現地対策本部に本部長(一名)と副本部長(二名)を常駐させ、被災地の状況報告が東京でなければ可能でないのであれば(私にはそうは思えないが)、副本部長一名を(必要であれば本部長でもよいが)をその任に当たらせ、本部長は現地で継続的にその任に当たることが当然ではないのか?

 災害対応の現地指揮官が「ローテーション」で十分に務まるものと位置付けられているのだとすれば、そもそもが「本部長」の職責は軽いものなのであろう。

 もちろん、松本氏の最初の不始末があったればこそ、そのような「ローテーション」による職務と位置付けられるようになったのであろう(と邪推する)。不始末のための「更迭」となれば政府の任命責任が問われてしまうので、「ローテーション」による職務とすることで「更迭」ではないとの主張(辻褄合わせ)が可能になるわけだ。

 要するに、政府の現地対策本部長は現地に常駐する必要がない程度の職責だということに、結果としてなってしまったのである(もちろん私の「邪推」なのであろうが)。

 

 事の発端(松本氏の最初の不始末)を伝える、先の共同通信記事には、

  菅義偉官房長官は21日の記者会見で「食料が不足し、そうしたことがあったと承知している。誤解を与えることで陳謝したと思う」と述べた。

…とあったわけだが、その「食料が不足し」の内実は、

 

  翌日には政府とのテレビ会議の場で、
 〈食べるものがないので戦えない。バナナでもおにぎりでも、差し入れを近くの先生からお願いできないか〉
  と、我先に河野太郎防災担当相に要請。これがトドメをさす格好で20日、「体力的な問題」との理由で本部長交代が発表され、事実上の更迭となったのだった。
  その日の夜、ご本人は官邸で安倍総理と面会したのち、記者団相手に埒もない弁明を繰り返していた。いわく、
 〈現地での食事はみなコンビニで弁当を買っているというので、自分の分を1万円渡したが、本震で1軒も開かなくなった。だからテレビ会議で大臣にコンビニを開けさせてくださいと頼んだ
 〈私の部下がカップラーメンを持ってきたが、お湯が出ないので食べられないとも(大臣には)言った
 〈開いている店を見つけ、どら焼きを1万円出して買ってみんなで食べた
     (デイリー新潮 2016/05/11 17:05)

 

…という情けないものであったことが、あらためて明らかとなってもいる。

 政府現地対策本部は、災害現地のコンビニ利用に期待し、自らの糧食の準備なしに現地入りしたのである。

 

 

 

 

 

(オリジナルは、
 投稿日時 : 2016/04/22 19:18 → http://www.freeml.com/bl/316274/273386/
 投稿日時 : 2016/04/29 20:24 → http://www.freeml.com/bl/316274/273896/
 投稿日時 : 2016/05/15 21:55 → http://www.freeml.com/bl/316274/275184/

 

 

 

|

« ネコ型のAI(人工知能)研究の成果 | トップページ | 昭和11年のシンデレラ(シボレーのシンデレラ) »

ウヨク、サヨク、そしてリベラル」カテゴリの記事

20世紀、そして21世紀」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1135955/65114419

この記事へのトラックバック一覧です: 防災担当内閣府副大臣としての松本文明氏の職務:

« ネコ型のAI(人工知能)研究の成果 | トップページ | 昭和11年のシンデレラ(シボレーのシンデレラ) »