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2009年12月18日 (金)

売国民主党政権打倒、あるいは傀儡政治の所在

 

 タイトルにした「売国民主党政権打倒」という言葉は、さる「超国家主義」を掲げる団体が、御茶ノ水駅頭で配っていたチラシ(もちろん、喜んで、こちらから頂きに上がったことは言うまでもない)にあったものだ。

 
 

 そのチラシには、

 民族生存意欲なき傀儡政治を打倒せよ!

という言葉も載せられている。

 
 

 以下に記すのは、そんな言葉に喚起された、私の、妄想である。つまり、超国家主義団体の皆さんの主張とはまったく関係ないということをあらかじめお断りしておく。

 
 
 
 

 沖縄の米軍基地問題、特に、このところクローズアップされている「普天間基地移設」をめぐっての鳩山民主党政権の対応をどのように評価すべきか、という問題。

 
 

 在日米軍基地に関しては、沖縄県への偏在により、沖縄県民に過重な負担を課す現状があることは否定出来ないことだ。

 大日本帝國の敗戦後、沖縄県は米軍の統治下に置かれる。日本国としての主権回復後も、その地位に変化はないまま「本土復帰」までの20年以上にわたり、軍政下の状態が続いたのである。在日米軍基地が沖縄に集中している現状の起源は、大日本帝國の敗戦であり、その後の米軍統治という沖縄の地位であり、復帰後の日本政府の姿勢である。

 多くの沖縄県民が基地の集中する現状を負担と考えていることは、先の衆議院議員選挙において、辺野古地区(キャンプ・シュワブ)への基地移設(つまり、県内移設案)への反対を表明した候補を当選させることにより、米軍基地県外移設への期待を意思として示したことに明らかである。

 

 現在の鳩山首相の言動による限り、県内移設ではなく、県外・国外移設を政権の方針としつつあるように見える。

 
 

 私自身は民主党支持者というわけではなく、鳩山氏にも何の義理もないのだが、沖縄の在日米軍基地の県外・国外移設への模索に関しては、現在の鳩山氏の方向性を躊躇なく支持するものだ。

 

 もっとも、この「普天間基地移設問題」をめぐる鳩山氏の言動が、彼自身のどのような展望に基づくものなのかどうか、もうひとつ不明なところがある。

 それが鳩山氏の一定の理念に基づくもの、あるいは実現への政治的可能性への戦略を備えた決断であるのかどうか、という点である。

 
 
 

 日本国内に米軍が駐留することの意味は、米軍サイドから見れば、その世界的軍事戦略の一環という観点と共に、日本国政府の供給する莫大な「思いやり予算」の存在という事実を見逃すことは出来ないだろう。

 日本に駐留することは、何より、どこより、米軍にとって(つまり米国にとって)「安上がり」なのである。

 

 外国の軍隊の駐留、外国の軍隊への基地用地の提供は、通常、国家主権への侵害として考えられるものだ。実際、1989年のベルリンの壁崩壊後の東欧圏では、まず駐留ソ連軍の撤退が求められたことを思い出しておきたい。

 主権国家間の関係という観点から在日米軍の存在を考えれば、日本国政府は何よりも基地提供への見返りを米国に請求すべきはずなのである。

 米国の説明によれば、日本国内の米軍基地は戦略上の重要性を備えたものであるということになっている。東アジアから中東を視野に入れた戦略拠点としての在日米軍基地の重要性には、確かに疑問の余地はない。つまり、米軍の、そして米国の利益が、日本国内の米軍基地を必要としているということだ。

 この関係性の中での、日本政府の支出としての「思いやり予算」は異常である。基地使用料を請求することこそ、主権国家としてのあり方であろう。あるいは、使用料徴収に代えての在日米軍による日本の防衛義務。

 

 その構図からは、沖縄の基地の現状の解決策として県外(あるいは国外)移設を求めることが、主権国家の政府としては、あまりに当然の要求であるに過ぎないことが理解出来るはずだ。

 この理解からは、先にご紹介した「超国家主義」団体のチラシにある「傀儡政治」という文言が、これまでの自民党政権の対応にこそふさわしいように感じられてしまうのである。

 
 
 

 問題をそのような構図の下で理解すれば、煮え切らぬようにしか見えない鳩山氏の態度が、逆にタフ・ネゴシエーターのそれに見えて来る。

 交渉の引き延ばしによる、譲歩の獲得こそは、タフ・ネゴシエーションの基本である。パレスチナ問題におけるイスラエル政府の姿、あるいは旧ユーゴ崩壊過程での「デイトン合意」に至るまでのミロシェビッチやイゼトベゴビッチの執拗かつ周到な交渉術を、ここでは思い出しておくべきなのではないか?

 

…と書きつつも、あの鳩山首相にそんな覚悟・戦略があるのかどうか?

 どうも、妄想というか幻想についてオレは語っているに過ぎないのではないのか、という現実的な疑問からは逃れ難いことも確かである。

 
 
 

 しかし、そもそも、この「県外移設案」は、あの社民党が主張していたものなのである。つまり、他県での米軍基地の拡張あるいは新設に関し、今後は、社民党には反対する理由がなくなる。消極的ではあれ、他県における米軍基地拡張あるいは新設を社民党は支持すること(支持しなければならないこと)になるのだ。

 こんな面白い話は滅多にないものだ、と思う。 …という言い方は不謹慎かも知れないが、ここに「政権交代」というものの意義を見出しておくべきであろう。「与党」として政治過程に参与することがもたらす「責任」は、万年野党としての無責任な原理主義とは別の次元に、社民党を導いているのである。

 
 
 
 
 
 
 

 

 

(オリジナルは、投稿日時 : 2009/12/17 23:19 → http://www.freeml.com/ep.umzx/grid/Blog/node/BlogEntryFront/user_id/316274/blog_id/125046

 

 

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◆◇本日のエントリの主旨◇◆12月15日の天皇陛下と中国副主席とのいわゆる「特例会見」の件、遠藤健太郎オフィシャルブログさま「外務省『抗議してほしい』」によりますと、なんと、外務省側があからさまに「抗議して下さい」とおっしゃっているというので、ここに文例をアップいたします!!... [続きを読む]

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