ダミニスト古本購入記
世の中はゴールデンウィークということになっている。
今日は休みを利用して、家族で展覧会めぐりの予定だったのだけれど、娘の体調がイマイチだったので、ご近所散歩の午後に変更。
五月間近の陽射しの下、ブラブラと歩き出した。
まずはケーキ屋さんでケーキとコーヒーを楽しみ、そのまま駅の方向を歩くと古本屋さんがある。
祝日だというのに、幸か不幸か、店は開いていた。店内に入り、いろいろと買い込んでしまう。
『第三十四回海軍記念日を迎へて』 (海軍省海軍軍事普及部 1939) 1000円
倉田一郎 『國語と民俗學』 (青磁社 1942) 500円
尾形半 『暗い廊下 -裏から見たソ連-』 (立花書房 1957) 400円
アレクサンドル・コイレ 『閉じた宇宙から無限宇宙へ』 (みすず書房 1973) 600円
『銃後の人々 祈りと暮らし』 (石川県立歴史博物館 1995) 800円
山田規畝子 『壊れた脳 生存する知』 (講談社 2004) 300円
以上6冊購入。店頭の紙袋の中にあった、
ダンテ 『神曲 新生』 (筑摩書房 世界文学大系6 1962)
地引嘉博 『東欧の社会 ドイツとロシアの間で』 (サイマル出版会 1987)
の2冊は処分品ということで、なんと無料でいただいて来てしまった。
母娘もなにやら買い込んでいた。展覧会めぐりの出費に比べればお安いもの、というリクツ。
古着屋さんが開店(昨日開店らしい)していたので立ち寄る(娘が主体)。
駅を超えて、大型古書店へと向かう。
こちらでは、
川崎浹 『権力とユートピア ロシア知識人の肉声』 (岩波同時代ライブラリー 1995) 550円
安島太佳由 『訪ねて見よう! 日本の戦争遺産』 (角川SSC選書 2009) 550円
を購入。
娘の母は、私の発見した、
「シネマ101 第2号 特集 リュミエール」 (映像文化連絡協議会 八潮出版社 1996) 750円
を購入(欲しくなったらしい)。
家路は別の道を歩き、いつの間にか出来ていた小さなギャラリー「MOGRAG(mograg …?)」で山口昌弘さんの「逝来手!展」に出くわす。帰宅してから、いただいたチラシを見たら、1986年5月1日生まれで2007年没という経歴。パワーあふれる落書き群に出会ったのだった。画面を埋め尽くすことへのエネルギーに、ある種のアウトサイダーアートを思い浮かべたりする。
明後日が誕生日。生きていれば23歳。ああ。
展覧会めぐりをあきらめてのお散歩が、しかし、今はなき山口昌弘さんとの出会いにつながったのだった。
並びのたい焼き屋さんでたい焼き購入し、歩き食い。
近所の大型店で、娘の靴にキャットフード、そして人間用食材を購入し、無事に帰宅。
そう言えば、日曜日も似たような展開だった。昼食をチェーン店ではないハンバーガーショップで食べ(美味い)、駅の向こうの大型古書店で散在。
購入本は、
P・マルヴェッリ G・ピレッリ編 『イタリア抵抗運動の遺書』 (冨山房百科文庫 1983) 750円
松本弥 『図説 古代エジプト文字練習帳』 (弥呂久 1994) 850円
NHK取材班編 『プロパガンダ映画のたどった道』 (角川文庫 1995) 100円
藤澤房俊 『大理石の祖国 近代イタリアの国民形成』 (筑摩書房 1997) 1500円
イアン・ブルマ 『イアン・ブルマの日本探訪 村上春樹からヒロシマまで』 (TBSブリタニカ 1998) 800円
内田百閒 池内紀 編 『百閒随筆Ⅱ』 (講談社文芸文庫 2002) 600円
京極夏彦 『対談集 妖怪大談義』 (角川書店 2005) 650円
小沢朝江 『明治の皇室建築 国家が求めた〈和風〉像』 (吉川弘文館 2008) 950円
しかし、一体、いつ読むんでしょうかねぇ…
(オリジナルは、投稿日時 2009/04/29 21:02 → http://www.freeml.com/ep.umzx/grid/Blog/node/BlogEntryFront/user_id/316274/blog_id/102657)
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コメント
ご家族のお散歩がてら山口昌弘展にお越しくださいまして
誠にありがとうございます。
マサヒロもきっと喜んでいると思います。
偶然ブログをみつけまして、嬉しくなってコメントいたしました。
mograg garageは小さなアートスペースですが
表現者とそれを鑑賞する者がいれば美術を鑑賞する場となれると
いうスタンスで小規模ながら運営しております。
また機会がありましたらどうぞお越し下さいませ。
投稿: mograg garage太田 | 2009年5月 7日 (木) 14時05分
mograg garage太田 様
散歩圏内にギャラリーがあるって、
とってもゼイタクな感じです。
娘の保育園(お宅の近くの信号の先の)時代には、
迎えに行った足で、
当時南口にあったギャラリーを覗くのが、
父娘の楽しみでした。
いただいたコメントから、
そんな日々まで思い出してしまいました。
これからもよろしくお願いします。
(散歩の楽しみが増えました)
桜里 拝
投稿: | 2009年5月 7日 (木) 22時42分