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2009年1月 5日 (月)

元青年は街へ出て書を増やす

 

 一応、今日までは正月休み、ということになっている(私の場合)。昨年末の発熱以来の体調も、かなりの程度回復した(しかし長くかかったものだ)。

 

 今日の午後は、娘を伴って外出した。一人で出かけるにはまだ心もとないので、お供(あるいは付き添い)である。

 駅まで歩いたのだが、低速歩行しか出来ない。まぁ、何とも情けない状態だった。

 銀行に寄って、口座の状態をチェックし、小遣い銭を下ろす。駅ビル内の本屋で、早速消費行動。

 

 

森まり子 『シオニズムとアラブ ジャボティンスキーとイスラエル右派 1880~2005年』 (講談社選書メチエ 2008)

グナル・ハインゾーン 『自爆する若者たち 人口学が警告する驚愕の未来』 (新潮選書 2008)

高橋紘 『昭和天皇 1945-1948』 (岩波現代文庫 2008)

坂井克之 『心の脳科学 「わたし」は脳から生まれる』 (中公新書 2008)

以上の4冊を購入。

 

 

 『シオニズムとアラブ』は、現実に原理主義としての機能を強めつつあるように見えるシオニズムの一潮流の歴史的展望について、参考になりそうなので購入。

 民族主義、民族自決原則という20世紀のパラダイムと、シオニズムは相関関係にある。そもそもはシオニズムの前面には宗教的イデオロギーは打ち出されていなかったはずだ。

 20世紀の終わりに、シオニズムの中の宗教的原理主義要素がシャロンの権力拡大に利用されてしまった。結果として、パレスチナ側の主導権も、世俗的民族主義からハマスのような原理主義要素の強い勢力へとシフトしてしまった。

 本来は世俗的民族主義同士の抗争であった、イスラエル・パレスチナ関係が、宗教的原理主義の抗争の場へとなりつつある、ように思える。政治的解決はより困難になりつつあるということだ。

…というような見通しの下で、イスラエルによるガザ空爆から地上軍による侵攻という現状と、その解決の困難さを憂慮している。

 その「見通し」が果たして妥当なものであるのかどうか?それを考えるために購入したわけである。

 

 

 『自爆する若者たち』については、いわゆるイスラム原理主義のテロリズムと人口動態を関連付けて論じた本として購入した。

 パレスチナや、アフガニスタン、イラクにおける、ローカルなレジスタンスとしてのテロリズムと、いわゆるイスラム原理主義によるグローバルな(インターナショナルな、と言うべきか)テロリズムは峻別されるべきと考えて来た。

 9・11の同時多発テロを見て、「イスラムの新左翼」という印象を得たことを覚えている。アル・カイダの行為が、ローカルな具体的な敵へのテロリズムではなく、インターナショナルなそして不特定の敵への無差別テロという、テロリズムの様態を示していることから、そのように考えたわけだ。

 1970年前後の先進諸国における人口動態と、かつての新左翼によるテロリズムの発現は、現在のイスラム諸国における人口動態とイスラム原理主義テロリズムの発現に相似形ではないのか、という問題意識が、私にはある。その問題意識は果たして妥当なものであるのかどうか?それを考えるための購入本である。

 

 

 『昭和天皇』は、占領と天皇、そして憲法という問題の参考書となるだろう。先日の豊下楢彦『昭和天皇・マッカーサー会見』(岩波現代文庫 2008)と共に気になっていた一冊だ。

 

 

 『心の脳科学』は、某MLで、饒舌氏(久しぶりの投稿だ)が推薦していた上に、信頼出来る参加者のオススメの投稿もあり購入。

 饒舌氏の投稿内容は、具体的な議論を志向すると言いながらも、相変わらず上滑りになり気味な印象を受けるが、まぁ、どちらにしても、こちらの新書は読んでおく価値はあるだろう。

 

 

 明日からの読書は、まずこの4冊から、ということになるのだろうか。

 

 いよいよ、日常生活が戻って来る。

 

 

 

(オリジナルは、投稿日時:2009/01/05 17:34 → http://www.freeml.com/ep.umzx/grid/Blog/node/BlogEntryFront/user_id/316274/blog_id/90816

 

 

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